
プレスリリースとは?配信するメリットや注意点、配信方法まで詳しく解説
プレスリリースは、企業の広報PRやイベントなどの告知方法として、多くの場面で利用されています。
しかし、プレスリリースは報道資料なので、メディアに取り上げられなくてはあまり拡散されません。
そこで今回は「プレスリリースとは何か?」という基本的な部分から、多くの人の目にとまりやすいプレスリリース記事の作成方法まで解説します。
目次[非表示]
- 1.プレスリリースとは?
- 1.1.プレスリリースの定義
- 1.2.「広告」「広報」との違い
- 1.2.1.「ニュースリリース」「ニュースレター」との違い
- 2.プレスリリースで配信できる内容
- 2.1.新商品・サービスの発表
- 2.2.キャンペーンの開催告知
- 2.3.イベント・セミナーの開催告知
- 2.4.調査結果の報告
- 2.5.企業の経営にかかわるニュース
- 3.プレスリリースを配信するメリット
- 3.1.①費用対効果が高い
- 3.2.②全国・世界に向けて広く情報を発信できる
- 3.3.③記事に対する信頼や共感を得られやすい
- 3.4.④他のメディアに掲載してもらえる可能性がある
- 3.5.⑤ステークホルダーとの良好な関係を構築できる
- 3.6.⑥企業の認知度・売上アップに繋がる
- 4.プレスリリースを配信するデメリット
- 5.プレスリリース記事を作成する際のポイント
- 5.1.①専門用語は可能な限り少なくする
- 5.2.②タイトルをシンプルで読みやすいものにする
- 5.3.③業界別にテンプレートを複数つくる
- 5.4.④表やリスト、図を挿入して見やすくする
- 5.5.⑤興味をそそるような情報や表現を入れる
- 5.6.⑥商品説明・会社紹介・問い合わせ先を明確化する
- 6.プレスリリースの配信方法
- 7.まとめ
プレスリリースとは?
プレスリリースとは、キャンペーンの開催告知や新商品・サービスの発表などをメディア用にまとめた報道資料です。
新聞記者やテレビ局などのメディアは、企業のプレスリリースをもとにニュース内容を決めるため、配信価値があると判断された情報は、全国・世界に向けて配信してもらえます。
プレスリリースの定義
プレスリリースは、新聞社などの報道機関に情報を配信する広報活動のひとつであり、ニュースリリースとも呼ばれます。
ただし、広報やニュースリリースは、広告やニュースレターと混同されやすいので、言葉の違いに気を付けましょう。
「広告」「広報」との違い
プレスリリースと広報は同意語です。
どちらも、無償で発表した情報がメディア側に「配信価値あり」と判断された場合のみ配信してもらえるため、報道された情報=信頼性が高いという証明が得られます。
一方、広告は広告料を支払えば誰でも好きな場所で情報が配信できるため、広報より信頼性は低めといえます。
「ニュースリリース」「ニュースレター」との違い
ニュースリリースは世間に新情報を配信するのに対し、プレスリリースは報道機関へ新情報を配信するので、この2つは配信先に違いがあります。
しかし、両者とも「新情報を伝える」面は同じであり、近年ではプレスリリースも一般の人が閲覧できる機会が多いため、同義語と考えていいでしょう。
一方、ニュースレターも情報の配信先は世間一般ですが、情報に鮮度は必要ないので、配信内容はコラムや商品紹介がメインです。
プレスリリースで配信できる内容
プレスリリースで配信できる内容は、以下の新情報です。
- 新商品・サービスの発表
- キャンペーンの開催告知
- イベント・セミナーの開催告知
- 調査結果の報告
- 企業の経営にかかわるニュース
ひとつずつ簡単に解説していきます。
新商品・サービスの発表
スマートフォンの新機種発表や、オンラインゲームのサービス開始発表などが該当します。
いつ、どこで、どのような商品やサービスが発表されるのかを記載しましょう。
キャンペーンの開催告知
プレゼントキャンペーンや、飲食店の割引などの開催告知が該当します。
キャンペーンの開催時期や内容を記載しましょう。
イベント・セミナーの開催告知
企業や団体などが主催するイベントや、セミナーの開催告知が該当します。
主催者名や、イベント・セミナーの名称、開催日時、場所などを記載しましょう。
調査結果の報告
アンケート結果や独自に行った調査結果を報告する内容が該当します。
調査内容やアンケート対象者、人数、調査結果などを記載しましょう。
企業の経営にかかわるニュース
決算報告や受注内容の報告などが該当します。
企業の経営に関するニュースは株価や物価にかかわりますので、内容だけでなく配信する時期にも気を配らなければなりません。
プレスリリースを配信するメリット
プレスリリースを配信すると、以下の6つのメリットが期待できます。
- 費用対効果が高い
- 全国・世界に向けて広く情報を発信できる
- 記事に対する信頼や共感を得られやすい
- 他のメディアに掲載してもらえる可能性がある
- ステークホルダーとの良好な関係を構築できる
- 企業の認知度・売上アップにつながる
それぞれ内容を確認しましょう。
①費用対効果が高い
プレスリリースは無償で情報を配信しますが、メディアの目にとまれば全国・全世界へ情報が拡散されます。
広告のように宣伝費を払う必要がないため、費用対効果は非常に高いです。
②全国・世界に向けて広く情報を発信できる
ネットが普及している現代では、日本企業が配信したプレスリリースも世界のメディアが自由に閲覧できます。
そのため、配信内容が海外メディアの目にとまれば、日本だけでなく世界中の人々に情報を知ってもらえます。
③記事に対する信頼や共感を得られやすい
プレスリリースの内容は、メディアが「配信する価値がある」と判断すれば、新聞やテレビなどで情報が配信されます。
新聞社やテレビなどの情報機関はあいまいな内容を配信できません。
従って、メディアによって拡散されたプレスリリースは必然的に信頼性の高い情報と位置づけられるのです。
また、信頼性の高い情報は一般の人からの信頼や共感も得られやすいため、SNSでも拡散されやすいメリットもあります。
④他のメディアに掲載してもらえる可能性がある
プレスリリースの内容に配信する価値があれば、新聞社やテレビなどのメディアに掲載してもらえる可能性が高くなります。
スマートフォンの新機種発売や有名ゲームの新作発表なども、情報源はプレスリリースからですので、プレスリリースがどれほど重要な配信なのか、おわかりいただけるでしょう。
⑤ステークホルダーとの良好な関係を構築できる
ステークホルダーとは、企業が経営を行う上で、直接または間接的に影響を受ける利害の関係者を指します。
主に、クライアントや株主、行政や金融機関などが該当します。
プレスリリースを出すことは、外部に配信できる活動を積極的に行っている証明になるので、ステークホルダーも安心して投資や融資などを行えます。
また、配信内容によっては投資家が増えたり、業務提携の打診が来たりするなどビジネスの発展につながるケースもあるため、企業にとってプレスリリースを配信するメリットは大きいといえます。
⑥企業の認知度・売上アップに繋がる
プレスリリースがメディアに取り上げられると、企業名や事業内容が大々的に拡散されるため、企業の認知度や売上がアップします。
どれだけいいものをつくっていても、認知度が低ければ売上につながりませんので、認知度の低い企業こそ積極的にプレスリリースを出してPRしていくべきでしょう。
プレスリリースを配信するデメリット
プレスリリース配信には多くのメリットがある反面、以下のデメリットもあります。
- 報道内容はあまりコントロールがきかない
- 必ずしも記事にしてもらえるとは限らない
- 問い合わせが急激に増える可能性がある
トラブルを回避するために、内容を把握しておきましょう。
①報道内容はあまりコントロールがきかない
プレスリリースはあくまで資料にすぎないので、メディアがどのような内容で取り上げるのか、発信元でコントロールするのは難しいでしょう。
そのため、注目してほしい情報が使われなかったり、深掘りしてほしい内容がサラッと流されてしまったりするケースもあります。
②必ずしも記事にしてもらえるとは限らない
プレスリリースは広告と違って、記事になるかならないかはメディアが決定します。
そのため、プレスリリースの内容に魅力や配信する価値がなければ、メディアに取り上げられません。
プレリリースをメディアに取り上げてもらうには、コツが必要です。
コツについては「プレリリース記事を作成する際のポイント」で解説していますので、そちらを合わせてご覧ください。
③問い合わせが急激に増える可能性がある
プレリリースが新聞やテレビなどのメディアに取り上げられると、認知度がアップするため、問い合わせが急激に増える可能性があります。
そのため、これまでオペレーターに人員を割いていなかった場合は、多くの問い合わせに対応できるよう、システムの整備が求められます。
ただし、認知度がアップすると質の悪い問い合わせ(嫌がらせや悪質なクレームなど)が増える可能性もありますので、配信内容には十分注意して、顧客対応マニュアルなども見直しておきましょう。
プレスリリース記事を作成する際のポイント
プレスリリース記事は、メディアに取り上げられてこそ多くのメリットが得られます。
しかし、何も意識せず文章を書くだけでは取り上げてもらえる可能性は低いので、プレスリリースは以下のポイントに注目しながら書いてみましょう。
- 専門用語は可能な限り少なくする
- タイトルをシンプルで読みやすいものにする
- 業界別にテンプレートを複数つくる
- 表やリスト、図を挿入して見やすくする
- 興味をそそるような情報や表現を入れる
- 商品説明・会社紹介・問い合わせ先を明確化する
ひとつずつ解説していきます。
①専門用語は可能な限り少なくする
専門用語が羅列した文章は、読者から読む気を失わせてしまいます。
プレスリリースは誰が読んでも理解できる文章が望ましいので、専門用語はできる限り少なくしてください。
どうしても専門用語を使う場合は、言葉のあとに注釈を付けるなどの工夫をしましょう。
②タイトルをシンプルで読みやすいものにする
読者の多くは、記事タイトルを見てその先を読むか読まないかを決めます。
タイトルが魅力的でないプレスリリースは、いくら興味を惹く内容が書かれていてもメディアの目にとまりません。
記事タイトルはシンプルかつ読みやすいものになるよう意識し、タイトルを読んだだけでプレリリースの内容がわかるものにしてください。
③業界別にテンプレートを複数つくる
配信内容によってアピールしたい相手は異なるため、業界別にテンプレートを複数用意しておくと、メディアの目にとまりやすいプレスリリースがスムーズに作成できます。
実際に配信されているプレスリリースを参考に、どのような構成でつくれば読みやすく相手に伝わりやすい文章になるのか、書き方を研究しましょう。
④表やリスト、図を挿入して見やすくする
プレスリリースをすべて文章で書いてしまうと、読者から読む気を失わせてしまう可能性が高くなります。
人は文字ばかりの資料だと目が疲れてしまうので、適した箇所に表やリスト、画像などを挿入し、視覚的に情報を伝えることも大切です。
⑤興味をそそるような情報や表現を入れる
プレスリリースをすべて文章で書いてしまうと、読者から読む気を失わせてしまう可能性が高くなります。
人は文字ばかりの資料だと目が疲れてしまうので、適した箇所に表やリスト、画像などを挿入し、視覚的に情報を伝えることも大切です。
言葉の意図 |
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ただし、プレスリリースは事実しか記載できませんので、事実と異なる情報は載せないよう注意が必要です。
⑥商品説明・会社紹介・問い合わせ先を明確化する
プレスリリースには商品説明や会社紹介を明記し、どの企業が何の情報を伝えているのか確実に伝わるようにしましょう。
また、記事内に問い合わせ先を記載しておくと、企業やメディアから連絡が入る可能性が高まります。
プレスリリースの配信方法
プレスリリースの配信方法には、以下の2つの方法があります。
メディアに直接配信する
プレスリリース配信サービスを利用する
ここでは、各配信方法の手順をご紹介していきます。
メディアに直接配信する場合の流れ
メディアに直接プレスリリースを配信する手順は、以下のとおりです。
- 記事にする内容の情報収集を行う
- プレスリリース記事を作成する
- 配信方法をメディアごとに確認する
- プレスリリース記事の送付を行う
記事の情報収集から送付手続きまでをすべて自社で行うため、プレリリース発信までにかかるコストは最小限に抑えられます。
ただし、内容や構成に時間をかけて作成したとしても、プレスリリースを送ったメディアが取り扱ってくれるとは限りませんので、その点は把握しておきましょう。
プレスリリース配信サービスを利用する場合の流れ
プレスリリースには商品説明や会社紹介を明記し、どの企業が何の情報を伝えているのか確実に伝わるようにしましょう。
また、記事内に問い合わせ先を記載しておくと、企業やメディアから連絡が入る可能性が高まります。
プレスリリース配信サービスを利用する場合の手順は、以下のとおりです。
- プレスリリース配信サービスに依頼をする
- プレスリリース配信サービス業者が依頼者の希望に基づき原稿を作成する
- 内容に問題がなければ、プレスリリース配信サービス業者が各メディアに記事を送付する
プレスリリース配信サービスとは、プレスリリースの記事内容や企画を考えてくれるのはもちろん、記事をメディアに送付するところまで行ってくれるサービスです。
費用はかかりますが、これまでプレスリリース記事を作成した経験がない企業や、プレスリリースを発信してもメディアに取り上げられた経験が少ない企業などには便利なサービスといえます。
また、記事の送付先はプレスリリース配信サービスが提供している大手メディアが中心となるケースが多いため、自社で記事を送付するより取り上げられる確率が高くなるメリットもあります。
まとめ
プレスリリースとは、キャンペーンの開催告知や新商品・サービスの発表などをメディア用にまとめた報道資料であり、配信するにあたって、以下のメリットとデメリットがあります。
メリット |
デメリット |
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デメリットがいくつかあるものの、プレスリリースの配信はメリットのほうが多いので、企業PRや広報活動の一環として、積極的に行ってみましょう。
当社では、プレスリリースの企画から大手メディアへの記事送付までを行う、プレスリリース代行サービスを行っています。
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